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内藤 俶孝; 古田 照夫; 市川 博喜; 高野 秀機
JAERI-M 91-028, 151 Pages, 1991/03
軽水動力炉におけるプルトニウムの有効利用を目指し、超変燃焼度の達成が可能な超長寿命軽水動力炉心とそれを含むTRU閉じ込め燃料サイクルを提案した。超長寿命炉心については、プルトニウム高富化MOX燃料とUの特殊吸収棒を用いる単純な機構により、低過剰反応度と負のボイド係数を確保しながら100GWd/t以上の燃焼度を達成するシナリオを得た。さらに、TRUを可燃毒物として添加することにより、全燃焼期間にわたって反応度変化を小さくすることができた。また、TRUを超長寿命炉心で繰り返し燃焼させることにより、全体としてTRU総量の増大のない「TRU閉じ込め燃料サイクル」が成立する見通しが得られたため、その概念を検討するとともに長期燃焼に伴う燃・材料の特性の変化、再処理、輸送、MOX加工等燃料サイクルに係わる問題点及び必要な研究開発施設について検討し、課題を整理した。
奥村 啓介; 石黒 幸雄; 金子 邦男*
Journal of Nuclear Science and Technology, 25(12), p.948 - 951, 1988/12
親物質棒を使用するスペクトルシフト型高転換軽水炉は、燃焼過程における平均Pu富化度変化及び減速材対燃料体積比変化の両効果により、高転換比、高燃焼度を同時に達成できるものとして期待される。しかしながら、この種の炉心に対する燃焼計算は複雑となり、従来の炉心燃焼コードでは扱うことができない。そこで、親物質棒によるスペクトルシフト型炉に適用できる新しい炉心燃焼計算手法を提案する。本手法では、あらかじめ、シフト棒挿入及び引き抜き各体系に対する格子燃焼計算を実施する。次に、得られた2種類の巨視的断面積-燃焼度テーブルを使用し、親物質棒の引き抜きとともにMOX燃料の燃焼度を媒介とするテーブル移行をしながら、従来の巨視的断面積内挿法に基づく燃焼計算を進める。この手法の計算精度を格子燃焼計算に基づき検討した結果、スペクトルシフト炉心の燃焼計算手法として充分有効であることが確認された。